ゴールデンウイークを鮮やかに彩るツツジ。
公園の花から蜜を吸った思い出がある方も多いはず。
そんなツツジの花言葉・・・。そこには【愛】であふれた言葉が並びます。
それなのに、つきまとうのは怖〜い伝説ばかり!なぜなんだろう、と考えてみました。
ツツジの花言葉はピンクが人気!
ツツジはもともと日本に自生していた花で、
万葉の時代から『美しい少女』の代名詞として愛されてきた花です。
それが、鎌倉時代に大流行!!
「うちのツツジは美人さんだろー」
「とんでもない、うちの子こそピカイチだよ」
と、そこら中のおじさま方が競って植えたそうです。
その結果、日本中にたくさんの種類のツツジが広まりました。
花言葉にも、人々に愛されてきたことが伝わるような
【愛】の言葉が並びます。
全体でのツツジの花言葉
全体でのツツジの花言葉は、「自制心」 「節制」 「節度」 「慎み」 「努力」 「訓練」です。
あれ?、学級委員長のようなマジメな花言葉が並んでいます。
恋愛なんてふしだらですわ、なんて叱られそうです。
ところが。マジメな委員長も、花に色がついた途端、愛に目覚めてしまうんです!
ピンクのツツジの花言葉

ピンクのツツジの花言葉は、「愛の喜び」 です。
人を愛せることそのものが嬉しい、恋人になった時にも贈りたい言葉ですし、プロポーズや結婚式でも場が映える他、10年目の結婚記念日に贈っても素敵ですね。
紫のツツジの花言葉

紫のツツジの花言葉は、「美しい人」 です。
好きな人って、なんであんなにキラキラして見えるんでしょう。
周りに何人集まっていても、その人だけがスポットライトを浴びているみたいに、目に飛び込んできますよね。
見た目の美しさから、内面の美しさまで、生き方そのものの美しさにまで目を向けると、男性にも使うことのできる言葉です。
白のツツジの花言葉

白のツツジの花言葉は「初恋」です。
純白そのもののツツジは、どこまでも清らか。汚したくない大切な思い出の恋の感じが出ています。
赤のツツジの花言葉

赤のツツジの花言葉は、「燃える思い」 「燃え上がる愛」。
新緑の山を真っ赤に染め上げるミヤマキリシマは
まさに『愛の炎』
あっつあつ!の二人の世界、もう周りなんか見えなくなっています。
結婚の記念樹にお庭に植えるのもステキですし、ご両親の結婚記念日に贈るのもいいですね。
英語のツツジの花言葉
ツツジと同じ花の英語名はありませんが、とっても近い花にazarea(アザレア・西洋ツツジやサツキなどの総称)があります。
・ピンクのアザレアは「青春の喜び」
・白いアザレアは「あなたに愛されて幸せ」
・赤いアザレアは「節制・節度の愛」
もう照れてしまうぐらいに「【愛】だらけ」のツツジの花言葉。
ところが、ツツジにまつわる伝説は、なぜか悲しくも怖〜い話ばかりなんです。
どうしてなのでしょう。
どうやらそれは、ある目的があったようなのです。どんな目的なのか予想しながら読んでみてくださいね。
ツツジの花の怖い伝説
谷間のツツジは乙女の鮮血(長野県上田市)
ある美しい娘が遠くの村の祭りに招かれ、青年と恋に落ちました。
娘「今宵もあなたの元に参ります。」
彼に夢中の娘は、毎晩いくつもの山々を越えて、青年の元に向かいます。
そして朝まで愛を語りあうのでした。
ところが、娘は激しい嵐の晩にも現れたのです。
青年「こんな嵐の中、山を渡ってくるなんて・・こいつは魔物だ!」
次の晩、青年は山道に潜み、いつも通りやってきた娘を崖下へ突き落しました。
翌年の春から、毎年この谷間には真っ赤なツツジが咲くようになりました。
人々は娘の鮮血がほとばしって、ツツジの花を赤く染めたに違いないと囁き合いました。
永遠に消えない後悔のヤマツツジ(千葉県夷隅郡大多喜町)
ある日若者は、ヤマツツジの美しさに惹かれて山に入り、道に迷ってしまいました。
しばらくすると、みすぼらしい小屋があり、美しい女性が出てきました。
泊めてもらうことになった若者に、女性は語り始めました。
謎の美女「私は、江戸であるお方とおつきあいをしていました。
彼は何度も何度も結婚の申込みにきてくださいました。
しかし、私は父母を亡くして世を儚く思うあまり、人間ぎらいになってしまったのです。
彼は恋の切なさから病になり、亡くなってしまいました。
あとには、私を恋い慕う日記が残されていて、自分の罪の深さを知りました。
それでこのように山にこもることにしたのです。」
ふと外を見ると、朝が近づいていました。
若者「え!家と女性はどこ???」
気が付いた若者の隣には、真っ赤に燃え上がるツツジと、女の白骨死体が横たわっていました。
キャーーーーーー
なんか、フツウに、怪談話じゃないですか。
でも、怖い伝説が生まれたのには、こんなワケがあるのではないかと思うのです。
ツツジの怖い伝説、のホントの理由
日本では、昔から、ツツジには毒があると言い伝えられてきました。
(注:毒があるのは、一部のツツジだけです)
例えば、東北では殺虫剤として使っていましたし、福岡県には、ヤマツツジの枝を箸代わりにして亡くなった子を弔う塚があります。
最近でも、花の蜜を吸ってはいけない、というニュースが飛び交いましたね。
甘い蜜を吸おうとして、命を落とすことのないように伝説の力を借りて「あれは恐ろしい花だから近づいてはいけないよ」と子供たちに伝えていたのではないでしょうか。
その底には、嫌われても相手を守ろうという『深い【愛】』があるのではないか、と思うのです。
まるで、お母さんのお小言が『愛のムチ』であるように。
クレヨンしんちゃんの映画「爆睡!ユメミーワールド大突撃」ドタバタドタバタあって、最後の最後です。
しんちゃんのママ・みさえさんが叫びます。
「親にとって子どもは自分以上なの。
優しくしてくれるパパばかりに甘えるな。
好きで嫌われ役やってるわけじゃないわよ!
嫌われたっていいから自分の子どもを守りたいだけ!
あんたたち子どもにはわかんないでしょうけどね、
それが母親ってもんなのよ!!」
ツツジの花の美しさには、そういう【愛】も隠されていると思えば
さらに、いとおしくなりますよね。
新婚の記念に
・今の「燃え上がる愛」を残しておく
・これから先、ケンカをしても、その心の底には相手を思う「深い愛」があるからだということを忘れない
こんな2つの意味をこめて
2人で赤いツツジを植えたら、きっとステキな家庭になるでしょう。
まとめ
今回は、ツツジの花言葉に関して、以下のことをお伝えしました。
1.ツツジの花言葉は、次のとおりでした。
全体・・・自制心・節制・節度・慎み・努力・訓練
ピンクのツツジ・・・愛の喜び
紫のツツジ・・・美しい人
白いツツジ・・・初恋
赤いツツジ・・・・燃える思い・燃え上がる愛
英語のツツジ(アザレア)・・・・ピンク「青春の喜び」、白「あなたに愛されて幸せ」、赤「節制・節度の愛」
2.ツツジには怖い伝説がたくさんあります。
でもそれは、相手を思いやる「深い愛」の証。
例え嫌われても相手を守ろうという、母親のような愛の姿。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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